はかまどトピックス
2016/04/08
お墓参りの方法とお墓のおそうじ<2>
お墓参りで一番やってはいけないこととは?
<1>で、お墓参りの方法をご紹介しましたが、よくご質問をいただく、お墓のおそうじをするときの注意点をご紹介します。
お墓参りでりで一番やってはいけないこと、それはお酒など水以外のものをかけることです。
ミクロの目で見ると実は石は穴だらけなのです。水をはじめとする液体は、そのミクロの穴から石の内部に染みこみます。
ですから、真水以外のものが石に沁み込むと水分だけが蒸発してそれ以外のいわゆる不純物が石の中に残ってしまいます。
それが石の変色の原因となります。
スペシャルケア『墓石のクリーニング』
字の中などは、歯ブラシやコップ洗いのブラシ、めんぼうなどを使います。
特に画数の多い文字などでは石が折れる危険性がありますので、赤ちゃんの体をふくように、くれぐれもやさしく洗ってください。
このように、ていねいにお墓のおそうじをしていると汚れや石の傷みも気付くことがあります。
石が汚れる原因の一つは、雨水と一緒に石に沁み込んだもろもろの汚れです。
交通量の多い幹線道路に近い墓地では排気ガスが、山の中にある墓地では樹液が、線路や鉄工所が近くにある墓地では鉄粉が石に沁み込むことがあります。
そんな頑固な汚れを落とそうと、たわしなどで「ゴシゴシ」と力を入れてこすると、仮に汚れは落ちたとしても、石の表面に細かい傷をつけてしまうことになるのです。
ですから、こびりついた汚れは石材店にクリーニングを依頼される方がよいでしょう。
なお、クリーニングは必ず石材店に依頼してください。石の物理的性質を知らないクリーニング業者によるクリーニングが多発しています。
水が凍って石が割れる?
水は氷ると体積が7%増えます。
真冬には石の中に染みこんだ水が氷ることもあります。
そうすると、瓶ビールや瓶入りのコーラを冷凍庫で凍らせると瓶が割れるのと同じように石が割れるのです。
また、夏には熱をもってかなり熱くなります。
お盆のころの真昼にお墓に行って石を触ってみてください。思わず手をひっこめるぐらいに熱くなっています。
そこに、「仏さんも暑いやろ」といって水を大量にかけると、石が急激に冷えます。
一度や二度ならどうということもありませんが、それを何十年も続けていると、風化が早まってしまいます。
お彼岸にはお墓参りに行けなかったけれど、次のお休みに計画を立てている方も多いと思います。そんなときは、おそうじをしながらじっくりと、お墓の様子を見てみてください。そして、なにか疑問に感じることがありましたら、石材店に相談してみてください。