はかまどトピックス
2016/12/05
落ち葉とお骨
毎年この時期に、自治会で「落ち葉拾い」をします。
「落ち葉拾い」。聞こえはいいけど、実際は落ち葉掃除。集めた落ち葉はビニール袋に入れて燃えるゴミとして処分されるのです。
昔は落ち葉なんか拾う必要はなかったはずですよね。
なぜなら、地面が土だから落ち葉は自然に腐って土に還る。そして次の命の肥やしになるという大切な役割を果たしていました。人間が地面をコンクリートで固めてしまったおかげで、落ち葉は土に還れず厄介者扱いされて、まとめてゴミとして処分される。それも人間が勝手に決めたことであり、落ち葉の意思(自然の摂理)に反する行為なのです。
何か現代の「お骨」の扱いと同じように感じてなりません。
「人は死んだら生まれ故郷の土に還り、その魂が子孫や地域を見守る」という日本古来のすばらしい考え方があるにもかかわらず、「墓じまい」によって故郷のお墓から掘り起こされて、都会の集合墓に他人のお骨と一緒に処分されるご先祖様の気持ちはいかばかりでしょうか。
各ご家庭において様々な事情はあるでしょうが、簡単に「墓じまい」しては絶対いけないと私は思います。ご先祖様がいて自分がいる、そしてそのおかげで今生かされていることをきちんと見直すべきであると思います。
このビニール袋に入った落ち葉が、集合墓に入れられて処分されるお骨に見えてなりません。
この落ち葉はゴミではないのに・・・
プラスダイヤ株式会社 宮下 武