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2016/11/11

お墓と原石②

お墓と原石②

 

こんにちは。

お墓になる原石のおはなし、第二回です(#^^#) 

~前回までのおはなし:お墓になる原石とは実はものすごく貴重で、厳選に厳選を重ねられたモノ。はたしてその理由とは、、、~(○前回の記事はこちら)

 

それは例えばスポーツ選手に置き換えてみるならば、

さしずめ「オリンピック選手」のようなものです。

 

厳しい下積みに耐え、

運にも左右される選考を潜り抜け、

幾多のライバルとの勝負を乗り越え、

怪我にも負けず、

たどり着いたそこに立てるのは、ほんの一握りのアスリート!

 

あなたの目の前にあるのは、そんなお墓です。

 

さてその理由こそが本題なのですが( *´艸`)

理由のひとつめは、、、、、

 

  お墓用の原石は、どこを掘っても出てくるものではない件

お墓に使われる原石は、花崗岩、安山岩、堆積岩、大理石など様々ありますが、いちばんメジャーな花崗岩を例にとってお話しますと、、、

花崗岩とは、マグマが地下で冷えて固まった岩盤です。その岩盤でも、お墓のような体積を必要とする構造物を作るためには、“キズや裂け目のない”石が多く採れる岩盤を探し当てる必要があります。

まずこれがむずかしい。

なにせ岩盤は露出せず地中に埋まっているものですから、表面をみてわかるようなものではありません。現代の技術でボーリングなどをしたとしても、岩盤の有無の特定くらいはできても、採算性のある物量がどれくらい、どの深さと方位まで存在しているかを検出することは不可能です。

つまりそれは、ほぼバクチに近い。

バクチを打つ人のことを“山師”と呼んだりしますが、その語源はこの原石採掘屋さんにある、という説もあるのですから、、、

神の領域まで到達しそうな科学技術が進む現代において、私たち原石屋が頼るのは、おどろくなかれ

“長年培った職人の勘”と、“気合”そして“運”です。

石とはあくまで人工物ではなく、自然が作った産物ですので、良質な石を探すことはまさにトレジャーハンター(笑)

しかしどんなドラマや映画でも、夢追い人に立ちふさがるのは、とても多くの困難です(汗)

現に、今この日本において採算性のとれる新規採石場を開発することは、極めて困難だといえると思います。

なんとなれば、仮に良質な素材の岩盤であっても、あまりにキズや裂け目“節理”が多いものは、結局お墓の部材に充当するほどの体積が得られない。または、得られるとしてもその製材率があまりに低いと、採石にかかる経費の採算が合わず事業として成り立たないのです。

「ただの石なのになぜそんなに高いのか」という疑問をお持ちの方も多いと伺いますが、まず原石を採取するということは、上記のようなたいへんな困難とリスク、非科学的な挑戦に頼らざるを得ない“自然との勝負”にある、ということです。

 

つづく

 

広報委員会 小田和比古

 

 

 

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