はかまどトピックス
2016/05/31
人気高まるお墓参り代行サービス
行きたくてもなかなかお墓参りに行けないサラリーマンや高齢者のために、お墓参り代行サービスが人気となっています。もとはと言えば、ハウスクリーニングを請け負う業者などが、お墓参りに行けない人からの相談を受けて始めたようで、石材店や花屋など本業と関わりのあるところも副業として参入し、2000年頃から広がっていったようです。
このサービスを日本で初めて専業会社として事業化したのは、電鉄会社に勤務する団塊世代の現役サラリーマン。2002年にお墓参り代行会社を設立し、話題となりました。
それから16年、いまでは、お墓参り代行業者を検索できるサイトや、独立開業を支援する仕組みなど、サービスを利用する側にも事業を始める側にも、便利な仕組みが増えてきています。
◆多業種が参入している墓石クリーニング
こうした流れのなかで、意外にニーズがあるとわかってきたのが墓石クリーニングです。お墓参り代行業者は、墓石の水洗い程度は、たいていセットにしているのですが、ヨゴレがひどい場合は、オプションとして、本格的なクリーニングもするところが多くなってきたようです。
お墓参り代行業者以外では、石材店、葬儀業者のほか、花屋、便利屋、ハウスクリーニング会社、リフォーム会社、ビルメンテナンス会社などが参入しています。その数は正確に把握できませんが、積極的に打ち出していなくても、石材店で請け負っているところは少なくないと思われます。
ただし、墓石の補修・リフォームなどは、対応できない可能性は高く、墓石クリーニングを請け負っている会社でも対応していないと明記している会社もあります。お墓参りは本来、本人がするものだから「代行」という言い方があります。これに対し、墓石をきれいにして磨くクリーニングとなれば、なかなか個人ではできないもの。簡単に取れないヨゴレもありそうで、やはり石材店のようなプロの仕事になってきます。
また、個人でするにしても、お墓参りよりも、墓石クリーニングは重労働。お墓参り代行を頼みたい人が増えている限り、より大変な墓石クリーニングを頼みたい人は、増え続けるに違いありません。その意味で、「墓石クリーニング市場」は、意外に大きな市場に成長する可能性もありそうです。
広報委員会 上野國光